「サス学」2020年夏の特別プログラム「現場レポート」

2020年「サス学」夏の特別プログラムでは、4つの「トピック」探究テーマに、それぞれ子どもたちが元気に参加しました!ジェイシー教育研究所主催により、幕張BASE(千葉市美浜区)で開催された、プログラム「現場レポート」をおとどけします。

初回のテーマは「宇宙のヒミツ~宇宙食を食べよう!~」
近年、日本人の宇宙飛行士も増え、国際宇宙ステーションで活躍している姿がテレビで放送されることもありました。「宇宙って、どんなところ?」という問いから、子どもたちと一緒に「宇宙」について知り、最後には宇宙食を実際に食べてみて、未来の宇宙食についても考えます。

参加者は満員の15名。小学1年生から6年生までの子どもたちが一斉に、「知っていること」や「疑問に思うこと」について活発に発言し、座席がどんどん前にズレて動いていくくらい「前のめり」に参加してくれました。

まず、宇宙について「知っていること」を問いかけると
「空気(酸素)が無い」「寒い」「重力が無い」「月がある」「生きられない」「ブラックホール」etc…
子どもたちが次々と発言します。時には大人も知らないようなこともあり、見学している保護者もビックリ!

対話やクイズ、映像の視聴などで、宇宙についてのインプットを続けます。
「宇宙へはどうやって行く?」「宇宙で長く暮らせる場所は?」「宇宙飛行士は何をしている?」
どんどん宇宙への興味が湧いてきて、子どもたちの表情は真剣になってきます。特に国際宇宙ステーションISSからのライブ配信映像には、「これ今?」「すごい」「速い」…驚きの声が上がりました。

さて、次に今回のテーマの本題「宇宙食」です。
試食への逸る気持ちを抑え、宇宙食についてのインプットを行います。
「どんなものを食べているか」「宇宙食の条件」「作り方」などをクイズ形式で一緒に考えていきます。

いよいよ、宇宙食の試食です。子どもたちは目を輝かせながら、初めて食べる宇宙食に大興奮!メニューは「たこ焼き」「アイスクリーム」そして宇宙グミです。

試食後は、宇宙食の未来(=変化や活用法)について話し合いました。宇宙食で食糧不足などの社会課題を解決できるか?子どもたちは一生懸命に考えてくれました。

2回目のテーマは、子どもたちにはとても身近な学校について、「未来の学校~未来の学校をデザインしよう!!」です。
新型コロナウイルスの影響で、これまでの学校の在り方に大きな変化が訪れています。学校の休校をリアルに経験した子どもたちが、「学校」とはそもそもどんなところか?を学び、未来の学校について考えていきます。

まず、「学校ってなんだろう?」という問いに、子どもたちから、ハッキリとした答えは出てきません。
そこで講師は、子どもたちが答えやすいように問い直します。
「学校には何がある?」「学校って何をするところ?」「何しに行くの?」「良いところ、悪いところは?」
「先生、体育館、本、鉛筆、植物、水道、給食、教室、校長先生、プログラミング、国語算数理科社会、感想文、知識を得る、友情を深める、あいさつ …」 など、発言が止まりません。

子どもたちなりの考えを出してもらった後は、学校のはじまりについて
そして少し難しい学校の歴史についても、クイズ形式だと子どもたちは夢中で参加してくれます。

次に、世界の学校事情やインターネットでの授業など、現在の日本との違いも見ていきます。
子どもたちは、大人数、逆に少人数、個々の机が無い、黒板が無い…などに驚いていました。
そして、どのような力が必要か?身につけていけたらいいか?という話にもつながります。

最後に、子どもたちがお父さんやお母さんになった頃、「未来の学校」がどのようになっているか?についても考えました。身近である半面、普段あまり考えたことのない内容だったかもしれません。身近なテーマを「じぶんごと」にするサス学ならでは、コロナ渦だからこそ、のプログラムになりました。

3回目のテーマは、「北極・南極~北極と南極のちがいと、かくされたナゾを探究しよう!」です。
日本から遠く離れた北極と南極、それでも地球温暖化の影響を受けて、自分たちと関係のない場所とはいえなくなってきた、そんなことに気づいてもらいたいプログラムです。

まず、「北極と南極と何が違うか知ってる?」と子どもたちに問いかけます。
「上と下(北と南)」「寒さ」「北極にはシロクマがいてペンギンは…」
はっきりとした違いは出てきません。
「じゃあ、Google Earthで行ってみよう!」一緒に大きなスクリーンで見ると、子どもたちは大興奮!

北極・南極への興味が湧いてきたところで、構造の違いから対話的にインプットを行っていきます。
「どっちが大きい?」「どっちが寒い?」「南極には陸があるけど北極は?」…
北極・南極に住む生き物についてのクイズでは、少し詳しい内容についても真剣に考えていました。
子どもたちは生き物がほんとうに大好き!

そして話題は、北極・南極で今、起こっていることに移つります。
「氷が溶けている!なぜ?」との問いかけに、すぐさま「温暖化!」と答える子どもも。
講師は、もう少し深く掘り下げていきます。
「氷が溶けるとどうなる?」「動物たちは?」「温暖化が起こると地球はどうなる?」
シロクマの住む場所がなくなったり、町が海面上昇で沈んだり、といったことを知ると、子どもたちの表情も真剣になります。

最後にしっかりと、地球温暖化を防ぐにはどうすればよいか?を、それぞれ身の回りの生活でできることを考えて、アウトプットを行いました。

最終回のテーマは毎夏、大人気の「深海のふしぎ」です。
深海は、宇宙よりもナゾがあるとも言われています。そこはいったい「どのようなところで、どのような生物がいる?」のか。後半では、自分だけの「光る」深海生物づくりにチャレンジします。

深海をイメージして、ブルーシートの上で実施

まず、「深海について知っていること」を子どもたちに自由に発言してもらいました。
「暗い」「海の中」「深い」「デメニギス」「ダイオウグソクムシ」etc…
深海生物の名前まで出てきました。子どもたちは、みんな深海に興味がありそうです。

ここから深海のナゾに、迫っていきます。(インプット)
「どこからが深海?」「光はどこまで届く?」「水圧って?」「一番深いところはどれくらい深い?」
子どもたちは、クイズ形式で手を挙げ答えていきます。見学の保護者の皆さんも、真剣に考えている様子。
大人でも詳しい人は少ないかもしれませんね!

深海の水温を氷水で再現、子どもたちに、その温度を直に手で触って体感してもらいました。
「冷たい!」「死ぬ」「気持ちいい」など、子どもたちは大興奮。
続いて、深海生物にフォーカスし、写真を見ながら特徴を学んでいきます。

さあ、いよいよお待ちかねの「深海生物づくり」
深海生物には面白い名前のものがいっぱい!その特徴を参考にしながら、自分のアイデアで「オリジナル光る深海生物」の名前と特徴を考えて、シートに書き出し形にします。
カラフルな紙粘土とLED、ビーズやモールなど、様々なアイテムを駆使して、それぞれ夢中になって作成。

個性的な深海生物の完成です!
どの作品も、特徴をしっかり反映した、素敵なオリジナル深海生物でした。
作品はケースに入れて各自持ち帰り。夏休みの「自由研究」にもできるかな。

プログラムを終えて

夏の特別プログラムを通して、子どもたちは、各テーマでインプットしたことを、「じぶんごと」としてとらえ、自分なりの考えをアウトプットしてくれました。そして、学びのツール「サス学羅針盤(考え方のコンパス)」を通じて社会の”つながり”をしっかりと確認できました。

「サス学」では、様々な探究テーマについてインプットとアウトプットを繰り返し、興味・関心を掘り下げながら、さまざまな社会課題について、身近なことから「じぶんごと」として認識できる、子どもたちの主体的な学びを育んでまいります。

「サス学」のプログラムを受講できるところは、全国に拡大中です。
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